DREAMING DUGONGS OF HENOKO

DREAMING DUGONGS OF HENOKO
ドリーミング・ジュゴン・オブ・ヘノコ

FLYING DUGONG BAND (Donal Lunny×梅津和時×近藤ヒロミ)
フライング・ジュゴン・バンド

ZO-San Record / ZO-003
MINI ALBUM / ¥1,425+税
2008年3月20日 発売

沖縄・辺野古で結ばれた、“Donal Lunny×梅津和時×近藤ヒロミ”による奇跡のコラボレーションによるチャリティ・ミニ・アルバム!

ソウル・フラワーのヒデ坊主催レーベル“Zô-san Record”「Mozaik」に続くリリース第3弾!
ジャケット・デザインは渡辺圭一(HEATWAVE)。

  1. Henoko Dugongs (Lunny)
  2. Cunla (Trad. Arr. Lunny)
  3. Song For Chico Mendes (Umezu)
  4. Full Moon Sea~Chimudinka (Kondo)

Produced by Donal Lunny


魂の共振。沖縄、アイルランド、ヤマト……「しま」を繋ぐ、「そら」という名の銀幕を、音魂が自由に、彩るように乱舞する。米軍基地建設阻止行動の、その途方もない粘り、その人間力に捧げられた、命を祝うスピリチュアル・ミュージック。
(中川敬/ソウル・フラワー・ユニオン/モノノケ・サミット)
辺野古の海と浜と空と3人の楽人の魂が響きあい、震えあって生まれたこの音楽に触れると、聞いているぼくの中で何かが響きだし、震えだす。抵抗もなく引きこまれてゆく先は、地球という母親の腹の中のようだ。そこから流れでる夢は現実を溶かし、呑みこんでゆく。まさに「夢こそは真(まこと)、世の現(うつつ)は幻」。聞きて笑え。ともに夢見よう。
(大島豊)

 この奇跡のユニットの始まりは、私が、沖縄へ来た梅津さんの楽屋へ顔を出したところから始まった。その頃の私は、新基地建設に揺れ動く辺野古の状況をあらゆる人から聞いて、「なにかできないかなー」と漠然と考えていた時期だった。梅津さんは 私たちがつくった阪神淡路大震災一年後の祭り『つづらおりの宴』にも手弁当で駆けつけてくれた心ある音楽人。その時も久しぶりに会う梅津さんに辺野古の現状を少し話した。すると、いきなり次の日、梅津さんから「今、辺野古なんだけど。どこへ行けばいい?」との電話。そう、私が一番して欲しかった、「現場へ行く」という行為を簡単にクリア! とっても嬉しかった。
 そうこうしている間に、辺野古の浜で音楽を!ーーー『Peace Music Festa!’07』開催が決定し、いろいろなミュージシャンにオファーが始まった。そして梅津さんからの電話。「やるんでしょー。行くよ」。こっちは「交通費もギャラも出せないイベント」のオファーに申し訳なさ100%だったので、これは特別に嬉しかった。梅津さんの来沖決定を受けて、ドーナルが「梅津さんとなら、何か面白いことができるかもね。ひろみさんも誘おうか?」と、以前から何度かアマナのライヴでセッションをしたことのある沖縄在住のひろみさんも参加することとなった。しかし忙しい3人。全員の顔合わせはライヴ当日。私が実行委員会の仕事で走り回っている時、駐車場でセッションしている彼らを発見し、大丈夫かなーーーと少し不安。
 彼らのステージが始まった。凄く不思議な空間がステージと客席、客席後方の辺野古の海、空に広がった気がした。「辺野古の海の泡が陸にあがって舞い上がっていくみたいだね」と友達に言うと、「私も同じ風景を見たよー」と言った。いつも辺野古で「阻止活動」をしている友達も「海が喜んでたね」と言っていた。
 「癒される」と言うのではない、なにかとてもポジティブな「優しくて強い意志」の音楽だった。この音楽をCDとしてみんなに届けられることができて心から嬉しい。
 この、CDの収益の一部は、辺野古の海を守るため、私たちの子供の未来を守るためにがんばってくれている団体へ送ることになっています。

(伊丹英子(ソウル・フラワー・ユニオン/モノノケ・サミット)