b-flower

1998 suite supuesto!  TOSHIBA-EMI 
TOCT-10223 ¥3,059 (Tax in)
 
 1 嬉しいことや悲しいこと
 2 時空のバタフライ
 3 丘の人
 4 ハッピィ遊牧
 5 
 6 永遠の59秒目
 7 Giant Killer
 8 October Song
 9 春にして君を想う
10 地の果てより発つ
    〜何本もの光の矢がそこから降る

 

 

嬉しいことや悲しいこと
 

湖に夜明けは近く
穏やかなるトラウトのもじり

いつもあの場所 朝日は昇り

嬉しいことや悲しいこと 僕に起こるすべてよ
嬉しいことや悲しいこと 君を包むすべてよ


 

  

時空のバタフライ
 

夢の甘い蜜と そして現実のトマトピューレ
もうがんじがらめでブルーなんてやだよ
風をスケッチ

氷の下のダイバー またはゴール寸前のリタイア
そっか ほんと全然笑えないんだけど
気にしていられない

折り返しをクロールで水しぶき
君の白いブラウスは濡れ

未来の果てへ ひらりと舞い上がれ
まるで 蝶がそうするように
過去の彼方に 置き去りにしたものを
きっと いつか

夏の青い海に眠る ふたり用のパラシュート
一体全体何しに生まれたの?
ヘビーでしょ なんか

誰かのため生きてゆくんだよって
一度くらい言ってみたいよな

未来の果てで きらりと光ってる
花をめざす それだけだね
過去の彼方に 忘れてきたものを
ずっと いつも

ミルクとパンだけさ 良くも悪くも
時は思うほど 長くはない

未来の果てへ ひらりと舞い上がれ
まるで 蝶が飛ぶように
過去の彼方に 置き去りにしたものを
きっと いつか
いつかまた いつかまた


 

 

丘の人
 

紅茶が切れては 落ち着かない
想像の未来も 霞の中

雨がやむ前 坂道のぼり
街を後に 車に乗って

輝く湖 丘に咲く真っ赤な花
きっと世界は誰のためのものでもないね
そう きっとね

村のはずれの 古い社
誰かの捨てた 針のないルアー

歴史の上の小さな点だ
僕らは今ここにいるけど

緑の大地と 森を抜け流れる川
きっと世界は僕のためのものでもあるね

空似2mm の雨粒 君の屋根も濡らす

輝く湖 丘に咲く真っ赤な花
星は強く 終わらない祭のように
羽広げて 山を越え旅立つ鳥
風に乗って どこまでも届く音のように

緑の大地と 森を抜け流れる川
ずっとこのまま いつまでもまわり続けるね
そう きっとね


 

 

ハッピィ遊牧
 

限りあるから 時々せつなくなる
冬のしるしが舞い降りる
ミントの強い香りのテーブルにも
間に合わせの調べか

枯れ葉を踏みながら歩こう
波打つ揺らぎよ 誇りは胸に高く

もしも 晴れた日のレモンの太陽を持ってるなら
君だけに一生捧げてもいいよ
悲しみの泉は手にとれそうに青く
僕達はそれもありだと思う

校庭の隅で 気の早いさざんかが 空に向かって
歌を歌って 口笛を吹いて
理科室の窓 丘を映して

力ずくでも 正気はパイの中だ
橋を渡ると戻らない
厚い雪雲 痛いほど冷たい手
そのどちらでもないか

土手の急な斜面を滑ろう
未だ見ぬ地平は 心なしか遠いね

もしも 晴れた日のレモンの太陽を持ってるなら
君だけに恋し続けてもいいよ
悲しみの泉は目も眩むほど深く
僕達はそれもいいかと思う

もし持ってるならね
胸に高く


 

 


 

夕立ちの後に いつも出かけた
川のほとりの 蛍の木まで

月明かり 柳の葉の雫
闇の奥 ずっと見ていた

今も思い出すよ ほのかな灯を
君の手のひらから アンドロメダへ

きっとすっかり 雪の中だね
山も役場も 寂しい駅も

12月が 僕の街にも来て
安っぽいニセ物ばかり

今も覚えてるよ 息をひそめ
君の声はすべる せせらぎの上

遠く遠く消えてしまった
夜の向こうに何がある

夕立ちの後に いつも出かけた

今も思い出すよ ほのかな灯を
君の手のひらから アンドロメダへ
本当の光を 僕は捜すよ
ひとつふたつ舗道に 雪が落ちる


 

 

永遠の59秒目
 

休みの日には 君に誘われるまま
会いに行きましょ 原付をとばして

夢見がちだと誰もが言うよ
ほっとけばいいか
うつつは短い

かけがえのない何かを捜そう
夢の続きを見よう
永遠の恋かもしれないな 永遠の

じれったいね 言葉は
春の太陽の10分の1もわかりあえない

僕らは自由に キスをかわすさ
月を盗んで 夜を超えるさ

このまま時を 日々の暮らしを
笑って行ければいいね
永遠の恋におぼれたいな 永遠の

たぶんそれは小鳥のように守るものではなく
はかなく壊れてゆくだけで
キラキラとしてて
そう ちょっと恥ずかしくて
嘘みたいにキレイな色をしてる

雨の朝にも 風に吹かれ
会いに行きましょ

かけがえのない何かを捜そう
夢の続きを見よう
永遠の恋かもしれないな 永遠の

このまま時を 日々の暮らしを
笑って行ければいいね
永遠の恋におぼれたいな 永遠の


 

 

Giant Killer
 

見失ったり 泣いたり 嘆いたり
めぐりめぐる白黒 その間

誰かここに来て きつく抱きしめてよ
最後尾で見えないな

恋してたり 醒めたり 迷ったり
ひとつふたつ 目と目でつながるの

誰かそばにいて ずっと愛し続けてよ
ネムくないか
ちょっとそれは アマくないか
別にほら まだあきらめないさ Yeah

調子乗ったり 飽きたり オワッたり
あれもこれも 手に手をってわけにはね

敵はどこにいて 何を考えているやら
最後尾で読めないな

なんかどこか サムくないか
ちょっとそれも キツくないか
別にほら まだ負けないから Yeah

あぁ こんなのがまだまだ
最後尾で見えないな


 

 

October Song

波に浮かんで 汽車を待つような
なんだか場違いな毎日だ
髪を結んで すぐにほどいて
ビリジアンまであと どれくらい?

これだけは言えるよ もう
あんな奴らはそう 死んでしまえばいい

僕は僕でいたいな このままでいたいな
変わらないために変わり続けるんだ
君は君でいてね そのままで逃げおおすんだ
どこまでも

海辺に沿って 線を描いて
なぜだか足どりが重たいな
服を選んで また裸になって
ピーチスキンのままじゃいられない

いつもテーブルクロスのブルー
いつもスクランブルエッグのイエロー
10月の午後 水たまりに
どこかのネコが顔をつっこんで
ほら金星を捜してる

それだけじゃダメさ NO
答なんてものは そう出るもんじゃないよ

僕は僕でいたいな このままでいたいな
失くさないために失くし続けるんだ
君は君でいてね そのままで手ぶらでいいんだ
いつまでも

混ざらないために混ざり続けるんだ
君は君でいてね そのままで逃げおおすんだ
どこまでも


 

 

春にして君を想う
 

森の始まり 求愛のさえずり
土を踏みしめ 若草の匂い

打ち寄せる波 悲しみの底で見たものは
空の境目 ライラックの時

峠 越えてゆこう
海にだって住もう
シオマネキの誘いに
耳澄ませば聴こえてくる
僕はもうひとりでは

月の満ち欠け 情熱の勇み
街のまたたき 裏庭のすみれ

吹きつける風 喜びの意味を知ることで
線路のきしみ 高鳴る響き

星 降らしてみよう
雲をつかんでみよう
貴く揺れて そう
揺れていよう
それから
それから


 

 

地の果てより発つ
 

そして美しく 春は訪れる
なにげない空を 茜に染めて
矢のように速く 根のように深く
わかりきる 思い違いもなくね

延々と闘争の日々にあって
世の末を憂いながら
風を追える 虹に触れる 翼を得るまで

やがて清らかに 雨に溶けてゆく
吐き出した息の霧はたち消え
負に沈むごとに 闇をぬぐう手に
続いてく 何の疑いもなくね

暗雲と妄想の海に酔って
悲しみに暮れながら
朽ち果ててく 土に還る その日が来るまで

些細なまま 日溜まりをわけもなく
ウグイスの巣で暮らすあてもなく
唯一無二 僕は僕のままで
孤高行くんだよ

延々と闘争の日々にあって
世の末を憂いながら
風を追える 虹に触れる 翼を得るまで

ひどく穏やかに 芽を吹く緑の
こめかみに秘めた 強く汚れのない意志
いつでも感じていたいよ
いつだって 思い違いもなくね
いつだって 疑いもなくね